宅建コーチ
宅建士とは

宅建士にしかできない
3つの業務がある

宅地建物取引士は、宅地建物取引業法で独占業務が定められた国家資格です。何ができる資格なのか、なぜ不動産会社に必要とされるのかを、条文の裏づけとともに整理します。

3
法定の独占業務
5人に1人
事務所ごとの専任設置義務
なし
受験資格の制限
50
本試験の出題数
宅建士の独占業務と設置義務
要点
宅地建物取引士は、宅地建物取引業法により3つの独占業務が定められた国家資格です。 ①重要事項の説明、②重要事項説明書(35条書面)への記名、③契約書面(37条書面)への記名 —— これらは宅建士以外が行うことはできません。 さらに宅建業者は事務所ごとに、業務に従事する者5人に1人以上の割合で 専任の宅建士を置く義務があります(法31条の3)。この設置義務があるため、 不動産業界では資格保有者への需要が構造的に生まれます。受験に学歴・実務経験・年齢・国籍の要件はありません。
独占業務

宅建士でなければできない 3 つの業務

宅建士の価値は「不動産に詳しい」ことではなく、法律で他の人には認められていない業務を担える点にあります。取引の重要な局面が、すべてこの 3 つに集中しています。

宅地建物取引士の独占業務と根拠条文
独占業務根拠内容
重要事項の説明宅建業法 35条契約が成立する前に、物件の権利関係・法令上の制限・契約条件などを買主・借主に説明する
35条書面への記名宅建業法 35条重要事項を記載した書面に宅建士が記名し、説明内容に責任を負う
37条書面への記名宅建業法 37条契約成立後に交付する契約内容の書面に宅建士が記名する

押印は 2022年5月18日をもって不要になりました。デジタル社会形成整備法による宅建業法改正で宅建士の押印義務が廃止され、現在は記名のみで足ります。 あわせて、相手方の承諾を条件に 35条書面・37条書面を電磁的方法で提供できるようになりました。 「記名押印」と記載している解説は改正前の内容です。 出典:不動産ジャパン(国土交通省の改正説明)e-Gov 法令検索

設置義務

なぜ不動産会社は宅建士を求めるのか

需要の理由は「あると便利だから」ではなく、法律上の義務だからです。宅建業者は事務所ごとに、業務に従事する者 5 人に 1 人以上の割合で専任の宅建士を置かなければなりません(宅建業法 31条の3)。人を増やせば必要な宅建士も増えるため、有資格者の需要が構造的に生まれます。要件を欠いた場合は 2 週間以内に補充するなどの措置が必要です。

事務所ごとに 5人に1人以上
業務に従事する者の数に応じて必要な専任宅建士の数が決まります。増員すれば必要数も増えます。
免許の要件でもある
宅地建物取引業の免許を受けるには、この設置要件を満たしている必要があります。独立開業の前提条件です。
「専任」であることが必要
常勤して専らその事務所の業務に従事することが求められます。他社との兼務は原則認められません。
受験と登録

受験に制限はないが、合格後に手続きがある

試験そのものは誰でも受けられます。ただし合格しただけでは宅建士として業務はできず、登録と宅建士証の交付を経て初めて独占業務を行えます。

受験資格と、合格後に宅建士証を受けるまでの流れ
段階要件・内容
受験学歴・実務経験・年齢・国籍による制限なし。誰でも出願できる
合格合格に有効期限はない。登録は合格後いつでも可能
資格登録2年以上の実務経験、または登録実務講習の修了が必要。都道府県知事に登録する
宅建士証の交付登録後に交付申請。合格から1年を超える場合は法定講習の受講が必要

合格後の手続き・費用・期限は合格発表後の手続きに詳しく掲載しています。

よくある質問

宅建士について

宅建士は何ができる資格ですか?
宅地建物取引業法で定められた3つの独占業務を行えます。①重要事項の説明(35条)、②重要事項説明書への記名(35条)、③契約書面への記名(37条)です。いずれも宅建士以外が行うことはできません。
35条書面・37条書面には押印が必要ですか?
必要ありません。2022年5月18日施行の宅建業法改正により宅建士の押印義務は廃止され、現在は記名のみで足ります。あわせて相手方の承諾を条件に、これらの書面を電磁的方法で提供することも可能になりました。「記名押印」と説明している資料は改正前の内容なので注意してください。
なぜ不動産会社は宅建士を採用したがるのですか?
宅建業法31条の3により、宅建業者は事務所ごとに業務に従事する者5人に1人以上の割合で専任の宅建士を置く義務があるためです。従業者を増やせば必要な宅建士の数も増えるため、需要が構造的に発生します。免許の要件でもあるので、設置を欠いたまま営業を続けることはできません。
受験に資格や実務経験は必要ですか?
必要ありません。学歴・実務経験・年齢・国籍による制限はなく、誰でも受験できます。ただし合格後に宅建士として登録するには、2年以上の実務経験または登録実務講習の修了が必要です。
合格すればすぐ宅建士として働けますか?
いいえ。合格後に都道府県知事への資格登録を行い、さらに宅地建物取引士証の交付を受けて初めて独占業務を行えます。合格に有効期限はないため登録はいつでも可能ですが、合格から1年を超えて宅建士証を申請する場合は法定講習の受講が必要です。

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編集・作成
宅建コーチ編集部(編集・出典方針

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