民法(権利関係)
重要

相殺

定義

宅建試験の民法解説:「相殺」とは、債権者と債務者が相互に同種の債権・債務を有する場合に、その債権と債務とを対等額において消滅させる一方的意思表示をいいます。契約ではなく「権利」です。要は決済の簡略化です。自働債権と受働債権をしっかりと区別しておきましょう。

解説

宅建の独学勉強を充実情報で応援! 宅建試験の民法解説:「相殺」とは、債権者と債務者が相互に同種の債権・債務を有する場合に、その債権と債務とを対等額において消滅させる一方的意思表示をいいます。契約ではなく「権利」です。要は決済の簡略化です。自働債権と受働債権をしっかりと区別しておきましょう。 (C)2005~ 5000万アクセス突破!幸せに宅建に合格する方法

よくある誤解

1sousai2において、「全て」「必ず」という表現がある場合は例外がないか注意が必要です。
2sousai2の効果と要件を混同しやすいので、条文の構造を正確に理解することが重要です。

民法(権利関係)は宅建試験の主要科目の一つで、総則、物権、債権、親族相続の4分野から構成されます。相殺は債権総論に位置し、債権消滅事由の一つとして重要です。債権の発生、変更、消滅の流れを理解する上で、相殺は弁済と並ぶ重要な制度です。宅建業法や法令上の制限とも関連し、実務でも頻繁に活用されます。

試験での位置づけ:民法分野からは約20問出題され、債権総論は毎年2-3問程度出題されます。相殺は頻出テーマで、単独または他分野との複合問題として出題される重要論点です。

重要な理由:相殺は実務で頻繁に使われる制度であり、試験でも単独問題や複合問題として高頻度で出題されます。自働債権と受働債権の区別、相殺禁止債権の理解は必須知識です。

関連トピック

債権譲渡
弁済
抵当権
保証債務
連帯債務
不法行為
消滅時効
契約の解除

前提知識

  • 債権の発生原因
  • 債務の概念
  • 期限の利益
  • 不法行為

次に学ぶべき

  • 債権譲渡における相殺
  • 保証人と相殺
  • 破産法における相殺

相殺とは、互いに同種の債権を有する二人の間で、一方の意思表示により対当額で両債権を消滅させる制度です。決済の簡略化と公平を図る趣旨があります。相殺を主張する者の債権を自働債権、相手方の債権を受働債権といいます。相殺は形成権であり、相手方の同意不要で一方的に効力を生じます。当事者間では相殺適状に達した時に遡って効力が生じます。

法的根拠

民法505条(相殺の要件と効力)
民法506条(相殺の方法と効力発生時期)
民法507条(時効の利益と相殺)
民法508条(差押えと相殺の制限)
民法509条(不法行為債権等による相殺の禁止)

具体的なルール

1相殺の要件として、双方が互いに債権を有し、目的物の種類と品質が同一であることが必要です。金銭債権同士が典型的です。
2自働債権は弁済期にあることが必要ですが、受働債権は期限の利益を放棄すれば期限前でも相殺可能です。
3相殺は意思表示のみで行われ、相手方の承諾は不要です。この意思表示には条件や期限を付けることはできません。
4相殺禁止の特約がある債権は相殺できません。ただし、その特約は善意の第三者に対抗できない場合があります。
5不法行為による損害賠償請求権を受働債権とする相殺は禁止されています。被害者の保護が目的です。
6差押禁止債権を受働債権とする相殺は禁止されています。債務者の生活保護が目的です。
7第三者に差し押さえられた債権を自働債権とする相殺は、差押え前に原因がある場合に限り可能です。

例外・特例

  • 不法行為の被害者が加害者に対して有する損害賠償請求権を受働債権とする相殺は、加害者の一方的な意思表示では認められません(民法509条)。
  • 債権が第三者に差し押さえられた後は、債務者は差押え前に取得した対抗債権以外で相殺することができません(民法508条)。
  • 差押禁止債権(生活保護的な債権)を受働債権とする相殺は認められず、債務者の最低生活を保護します(民法510条)。

実務上の意味

相殺は実際の取引で決済を簡略化する重要な制度です。銀行での預金と借入金の相殺、企業間の売掛金と買掛金の相殺など、日常的に活用されています。訴訟でも相殺の抗弁として主張されることが多く、実務上極めて重要です。

ミニクイズ

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Q1【2025年 問4】AがBから弁済の期限の定めなく金「1,000万円を借り入れる金銭消費貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
Q2【2023年 問4】AがBに対して貸金債権である甲債権を、BがAに対して貸金債権である乙債権をそれぞれ有している場合において、民法の規定及び判例によれば、次のアからエまでの記述のうち、Aが一方的な意思表示により甲債権と乙債権とを対当額にて相殺できないものを全て掲げたものは、次の1から4のうちどれか。なお、いずれの債権も...

学習のヒント

民法は「なぜそうなるか」の理由を理解することが重要です。条文の趣旨と判例の結論をセットで覚えましょう。

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